最近は土地建物・間取りの風水鑑定だけでなく、様々な鑑定依頼が私のところに参りますが、
その一つに事を行うにあたっての『選日』鑑定も増えてきました。
『選日・せんじつ』とは暦を見て日の吉凶を調べ事を行うに見合った日、またはその吉日を選ぶ行為を指します。
その日の相談は『入籍』に良い日を選びたいというメール相談でした。
「良い日と思っていたら、暦で土用の丑に当たるのでやめたほうが良いか…」という内容です。
今年の土用の丑の日は7月21日と8月2日(二の丑)です。
私が調べますと、相談者の決めていた日は丑の日ではありませんが夏の土用の範囲にあります。
そもそも土用とは二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の日の手前約18日の範囲を指します。
この土用期間は季節の変わり目でもあり健康運を下げたり、東洋思想・五行の土の期間とされ
ることから、変化や不安定を暗示する暗いイメージがありました。
実際に建築界では土木工事や植栽・伐採など土地を犯すことは凶とされています。
以前スーパーゼネコンのトップの方から、土用は工事着手が停滞して困る、回避策はないのかと
相談されたこともありました。
実は土用期間にも抜け道があって、『間日・まび』の日が設けられています。
『間日・まび』とは土用の期間の特別の日で、その日は土公神が文殊菩薩に招かれて天上に行くので、
地上からいなくなり、動土・穴掘りに障りなしとされている日のことです。
間日は土用の季節ごとに暦の十二支の日で決まります。
これでいきますと2020年の夏の土用の間日は7月23日、24日、28日、8月4日,5日となります。
更に事の目的に合わせ、暦注などをダブルチェックすると良いでしょう。
相談者のように入籍であれば、六曜の大安や友引、中段や下段、二十八宿などの吉神などを見て
良い日を選ぶと良いでしょう。
また土用(特に夏の土用)の期間で厄を祓う行為としては、
土用の入りの日に入浴をする・土用の丑の日に鰻や牛肉を食べる・衣類の虫干しやクリーニングをする
などの厄払いが一般的です。